2016年12月2日 | 思うこと

2017年大予測

2017年大予測

〈 善き職場と幸せな働き方 〉

~チャレンジ「世界へ」の時代始まる日本流心からの顧客満足の追及~

 

大きな時代の流れで観ると、いま我々が経験している時代はちょうど時代の分岐点の期間なのです。

カリスマ美容師という言葉が流行った1990年後半から2000年頃にかけての美容ブームから約15年、当時人気職業のベストスリーに入っていた美容師という職業は今は10位以内には無く逆に労働時間が長く給料が安いなどと悪評を立てられる始末。求人も集まり難い状況になりました。

その背景には我々美容業界側も反省しないといけない点が多く改善改革が求められている時期ではないかと思います。特にここ2~3年はマイナンバー制の影響もあり社会保険や厚生年金、週休二日制といった労務改善が急速に進み、その改善が後手に回っているサロンには求人が集まらないという極端な現象が現れています。

しかしここにきて労務改善を終わらせたサロンにおいては、これからの人口減少が明らかな市場環境で新規新規の集客ばかりに力を入れてリピート出来ないサロンや固定客が失客し客層が崩れているサロンの衰退が目に見えるようになりサービス業の原点である顧客満足(CS)の追及にもう一度立ち帰らなければならないという動きが出始め、従業員満足(ES)を整えることが出来ている一歩進んだサロンでは、リピートと客層を良くする為に、サロンコンセプト・技術・接客の見直しやサロンオペレーションの見直しを進めるサロンが現れ始めました。美容師という人種は他の業種に比べ、性格が優しく気遣いが出来る人が多い職種です。美容室はその最大の特徴を生かしたレベルの高い顧客満足の追及へと2017年は向かうことになるのではないかと思います。

 

世界一チャレンジしない日本人

いま世界で一番チャレンジしないのが日本人、世界で一番チャレンジするのがナイジェリア人。

図はインターネットで発見したデータである。世界の20代若者のチャレンジ性と創造性をグラフにしたものだ。それもダントツで日本が最下位です。同じアジアの国で少子高齢化が進みサロン研修も飽和状態である韓国は上位グループにいます。「全員参加心の経営」や「100スタイルレッスン」の単行本が発売されたこともありボクは2年前から髪書房コリアの仕事で春と秋の年に二回韓国に行ってセミナーをしている。毎回行くたびに刺激をもらうのが韓国の美容師さんたちの勉強熱心さである。

労働条件は毎年良くなっているのに反して仕事の質は低下しているように感じる。

練習しないアシスタント、売り上げが上がらないスタイリスト、マネジメントの勉強をしない幹部、労務改善を怠る経営者。その結果、若者の就職は他の業界に魅力を感じて他の業界に移って行く。

若者だけではなく日本人全体がチャレンジしない民族になっているのではないでしょうか。

 

視野が狭くなっている日本人

観光や仕事で海外に出ると驚きの発見が多くあります。特にアジア諸国の発展には目を見張るものが多く5年前に訪問した国の発展の速さには驚かされます。我々日本人はやはり島国だなと思うのが大陸と地つづきでないために情報の入り方に偏りがありTVのニュースにも現実との違いをはっきりと感じます。全員参加!心の経営の単行本が発売されたことから一昨年から韓国にセミナーに出かけて驚くのがTVでは韓国は反日だと報道されていますがボクは今まで一人も反日の人には出会わず逆に親近感を持って近づいてくれる韓国の方々の多さです。人が並ぶ列に横はいりするとかマナーを守らないとか実際にその国に行ってみるとそんなにひどい状況ではない。ボクたちは広い視野を持ち先進国だけでなくアジアの後進国の人達のハングリー精神やチャレンジ精神を学ばなければこの閉塞感がある日本の国の環境を変えることはできないでしょう。経営センスは視野の広さと洞察力。これからは海外との交流が活性化・ポイントの一つになります。

 

新たな人材育成と評価基準のシステムが必要になる

*辞めているスタッフが多いサロンは…

*労務改善が遅れているサロン

*面貸しでもないのに個人事業主契約にしたサロン

*幹部が経営者と一体になっていないサロン

*サロン内に派閥があり居心地が悪いサロン

*人間関係が悪いサロン

*納得できない無理難題が多いサロン

*誰でも彼でも雇い入れているサロン …原因は数限りなくあります。

いまサロンは「修行の場から働きやすい職場」へと変化しています。

働く側の価値観の変化によりサロン側は変わらずにいるとスタッフが集まらず人が辞めていきます。

誰もが独立という一つの夢を追いかける時代が過ぎ去りました。

独立での成功、規模拡大が若者の手の届くところにあった美容業界から色々な働き方で色々な幸せの形を実現していく時代へと変化しているのです。その変化に対応できる教育(人材育成)と能力が給与に反映される評価基準が必要になります。

 

経営者にとって苦難の時代

経営者が一番勉強をしないといけない時代になりました。これは嫌味ではなく労務の知識など人を雇う上での方法、知識、実行するタイミングのことです。

社会保険加入

週休二日制の導入

時短勤務の制度

ママさんの雇用システム作成

最低賃金がドンドン上がる

給与体系の変更 … などなど

国の制度や法律制定により次々に変わっていく労働環境の変化に対し中小企業の集まりのような美容業界は今ついていけていない状態がある。2016年の予測で掲載した「整備すべき労務事項の図」社会保険・休日・給与・手当・を屋根で覆うように教育システムがある。この図がそのまま求人説明会で学生に最低説明しないと求人が来ない内容になっている。

しかし逆に人材が集まっているサロンもある。特に早い時期から社会保険に加入し週休二日制も導入し現在は売り上げが好調なサロンは秋頃の時点で「うちは来年の新入社員はほぼ決まりました」という声を聞いた労務改善と求人は表裏一体のもの日々改善し計画的に積み重ね改善し続けているサロンが強くなりそれが経営能力の差になっているのではないだろうか。

 

求人はさらに困難になる

2018年問題。予測では2018年から学生の数が急激に減り特に大学は経営難に陥り倒産する学校も出る。大学のみならず学校関係ではその頃に経営難に陥ることは必定だ。美容業界ではその二年後に求人がさらに減ることは確実。

アシスタントが不足。求人に失敗したサロンではアシスタントがいなくなる。そのことを見越して高校求人や美容科がある高校から求人をする美容室が増えます。

そして更なる求人難の時代のその先には外国人労働者の雇用が出来る国の制度が必要になるでしょう。

 

スタッフの働き方が変わる

一つは、配偶者控除が無くなり夫婦控除に変わる。これまで夫婦で働いてきた家庭で妻の収入が年間103万円以下は税金を控除されるという法律があったがこれが来年「夫婦控除」というものに変わり103万円以下が150万円以上働かなければ得にならないというものに変わる予定だ。これは我々美容業界にとっては朗報で、パート美容師が103万円以下で押さえていた労働時間をもっと働いた方が良いというものに変わるのでパートの労働時間を延ばす美容師も出てくるだろう。

二つ目は、副業が許されるようになる。もともと副業は法律では規制されておらず就業規則の範囲内での規制なので本来は休日にアルバイトなどをしたことによってクビにされることは法的には無い。しかし本業に影響が出るなどの理由で禁止している会社は多いがこれからは次第に緩和されてくる。いま現在も理美容師の場合、休日を使って訪問理美容のアルバイトをしている人もいるがこれがもっとしやすくなる。アメリカの有名美容室の場合サロンに勤めながら自分がオーナーとして経営している美容室を持っている人もいるがこれからは日本でも現れるだろう。

 

働き方の多様性(ダイバーシティ)

ダイバーシティとは色々な能力を持った人財や働き方の人たちを活用する職場のことです。もうすでに雇用形態の多様化が美容業界でも起こっています。

これからは色々な働き方の人を許容できるサロンが伸びます。

美容師、エステシャン、アイリスト、ネイリスト、レセプション、ママさんスタイリスト、親の介護しながら、時短社員などなど。

この場合、

しっかりとサロンをまとめることが出来る幹部

コミュニケーションの工夫

給与体系や勤務形態、労務基準づくり

をしっかりしないとチームワークが乱れます。一般企業では更に外国人労働者が入っている企業も多くあり、どのような職種でも同じことで色々な働き方をする人達の相互理解と相手を尊重する気持ちを育て善き職場を創るマネジメント力が必要になります。

 

伸び悩みスタイリスト増加

伸び悩みスタイリストがブランド店と言われるサロンでも増加しています。

結果が出せないスタッフ、実力が足りないのか、行動が足りないのか、両方か。「伸び悩みスタイリスト」の特徴は情報の受け取り方の甘さがあり考え方が悪く、マイナスになっている人間には時間がかかります。

キーワードは「自主性」

自主性=気づき、反省、改善、成長、生活習慣を変える、レベルの高い一流の価値観を身に付けることです。本を読み講演を聞きサロン内で一流の価値観の会話が話し合われる環境を作り出すことです。結局は環境が人を育てるのですから。

 

スピードと行動力

今の時代に成功しているサロンのポイントは何ですか?と聞かれた時に「スピードと行動力」ですよ。と答えます。ではそのスピードと行動力の原動力は?というと「直観力」ではないのか、と思います。

「これだ!」と裏付けはないが確信めいたものを感じる力。それが直観力なのですが、ではそれはどうやって磨くのかというと、日常の学びの量と質(インプット)+分析判断力ですね。知識ばかりをインプットしていてもダメです。いまは情報が多すぎて分析判断力がない人間は振り回されます。

振り回される人間はだいたいが考えていない。何故なのか?モノゴトの考える習慣がないから浅い判断や他人の意見が自分の意見といった空洞人間になってしまうのです。思慮が深いというのは長く考えることではありません。深く考えることです。仕事が出来て忙しい人間ほど判断が早く仕事が早い。これは鍛えているからなのです。分析判断力や行動力は日ごろ意識することで鍛えることが出来るのです。

 

原点に帰る

経営者が理想の会社を作りたいという思いが無くなったら終わりですね。売り上げと利益だけを追い求めてしまう。作りたい映画が無くなった映画監督と同じ。卵が先か鶏が先か、理想やビジョンを失った経営者だからサロンが衰退するのかサロンが衰退するから理想やビジョンを見失うのか。

昨年起こっている現象で顕著な差を感じるのが社員満足に偏りすぎで顧客満足が抜けているサロンが多くなってきていることです。

社会保険・週休二日制・時短・有休消化、という事ばかりを改善するばかりで技術レベルや接客レベルは以前のまま進化していない。サロンによってはレベルダウンしているサロンが多くある。「お客様抜き」のサロン運営が増えています。原点に返り顧客満足の追及を!

 

進化しない人は魅力がない

ボクはいま56歳ですが同窓会や昔の友人との飲み会などで同じくらいの年齢の人に会うと二つのタイプに分かれます。56歳になっても魅力的な人と、全く魅力が失せてしまって、いつ会っても同じ話や昔話ばかりで「あの頃は良かった」などと話しているタイプ、とにです。その差は何なのか? と考えてみると何歳になってもチャレンジし自己成長を遂げている人と、ある年齢から成長が止まってしまって同じレベルのまま進化していない人との差です。

自分自身が若き日には「そんなつまらない大人にはなりたくない」と思って友人と語った事もありましたが今自分自身がその年齢になった時に自分の周りに止まってしまっている人がいることを感じます。やはりその人の魅力というものはどの年齢であってもチャレンジし成長し続けるときに出るものだと思いします。

 

未来を描くチカラが必要

拡大の夢を追えなくなった経営者

独立の夢を諦めた幹部が多くなりなんとなく将来に閉塞感を持ち日々を過ごし目先の利害のみを追いかける人達。

自分自身の人生の方向性すら明確でない人間(幹部)が部下に方向性を示すことは困難ですね。

まず自分自身の足下からでしょう。

一生今のサロンで働くのか、あるいは独立するのかという人生の目標すら不明確で、なんとなく毎日が過ぎていくという日々、そんな煮え切らない幹部の下で育つアシスタントは、何となく出勤して何となく一日を終える、そしてろくに練習もせず帰って行き、また次の日が来る。その日その日が何となく過ぎていく毎日で気がついてみれば月日が経ち年齢を重ねている。

何故そうなってしまうのか?

それは人生の明確な目標がないからです。

「いずれは独立しようと思っている」ならば貯金をし、経営の勉強をし、そして人脈を作る為の活動をするものです。また、一生今のサロンで働こうと思っているならば、自分自身がこのサロンに必要な人間になれるように成長しなければなりません。

そういうことも考えずに人生の明確な目標を持たない人は流されるように根無し草のような日々を過ごし歳をとってから後悔するのですが、それは自分自身の生き方の結果なのです。

ボクの場合はラポットカンパニーという社員5名の小さな会社を経営していますが拡大する意思は全くなく規模を大きくするというモチベーションはありません。

しかしモチベーションが低いのかというと、そうではありません。ボクが今チャレンジしているのは自分が作った心の経営理論が何か国で通用するのか。という事へのチャレンジです。そのために髪書房の皆さんと2年前から韓国での出版に挑戦し

今年は中国での出版にも挑戦します.。ヤル気がない大人にはなりたくない!そう思うわけです。

 

2017年が皆様にとって繁栄発展の善き年になりますように心からお祈り申し上げます。

 

ラポットカンパニー  伊藤豊

o0250025011741312902